多くの識者が指摘するように、日本の都市計画におけるゾーニング方式は、基本的に個々の土地所有者に、一律の規制(集団規定)の範囲内での「建築の自由」を保証するものとなっています。現行の法規制のなかで、ある土地=「敷地」に家が建てられるかどうかの、最も決定的な要因は「接道条件」です。「建築物の敷地は、道路(略)に2メートル以上接しなければならない」(建築基準法第四三条)という規定です。この規定は、道路の幅員や定義などの変更はありましたが、「東京市区改正条例」や旧法の当時から、引き継がれてきたものです。この「接道条件」さえ満たせば、その敷地にどのような建物を建てるかは、基本的に敷地の所有者の自由に任せられてきました。もちろん用途や容積・建蔽率などに一定の制限はあります。しかしそれらはすべて一律に決められていて、「敷地」ごとにどのような大きさと形状の家が建てられるかは、その敷地だけで計算できます。各人はその物理的に建築可能な範囲内で、認められた用途の建物であれば、自由に建築ができるのです。その結果として自分の土地=敷地と、自分の建物のこと以外は、周囲の環境との調和に関する配慮などは一切なしに、建物が建築されてきました。
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