頭金ゼロで買える、礼金・敷金・仲介手数料ゼロで借りられるなど、買いやすい、借りやすい住まいが増えています。これらは本当におトクなのでしょうか。まず、賃貸で言えば必ずしもおトクではありません。敷金は大家さんが預かるだけでいずれ返還するお金ですから影響はさほど大きくはありませんが、礼金は大家さんが受け取るお金、仲介手数料は不動産会社がサービスの対価として受け取るお金です。これがゼロになるということは、不動産会社はただ働きをするということになります。
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が、実際にはそんなことはなく、大家さんから広告料その他の名目で受け取ることになります。すると、大家さんは仲介手数料分損をすることになります。さらに礼金も入らなくなるわけですから、それで商売が成り立つはずはありません。ではどうするか。毎月の家賃に上乗せするのです。わかりやすい、悪質な例が2008年に話題になったゼロゼロ物件の事件です。入居時に費用が要らない代わりに一度家賃を滞納したら鍵を取り替えたり、多額の違約金を要求したというもので、こうした物件の家賃はなんと相場の2倍以上ということも。2年間トータルで見ると礼金、敷金を払う場合以上に払わされる計算になっていました。このゼロゼロ物件は極端な例としても、入居費用が安い物件は2年間トータルで考えると必ずしもトクではない、逆に損する計算になる物件も少なくないのです。また、礼金、仲介手数料などが安くて済むを謳い文句にしている不動産会社の中には多額の消毒料、鍵の交換代などを要求する会社もあります。部屋を貸すからには、住める状態にして貸さなくてはいけないのに、消毒しなくては住めない部屋を貸そうという理屈に合わない理屈で、場合によっては家賃の半月分ものお金が請求されるといいますから、こちらもトータルで考えると損している可能性は大。結局は価値以上の家賃を払わされていることになります。