着陸不能の壊れたアポロのよう

2011.10.21

敷地百坪の上にほどほどの庭をもうけ、その横に六ト坪ほどの家を建てて、職場まで三十分。最低ひと月のバケーションを年に二度家族とともに過ごす。こんな、アメリカではごく普通のサラリーマンの生活が、日本ではできない。アメリカでは一般的だが、日本では夢の話である。たとえ月二百万円の給料をもらったとしても東京では無理である。それというのも、何度もいうようだが元凶は地価なのである。土地が高いから家賃も高速道路も駐車場も高くなる。

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そうなると運賃や公共料金、はてはすべての物価が高くなるのは道理である。僕の住んでいる周辺の駐車場は月五万円で、礼金、敷金あり、というのだからメチャクチャだ。アメリカならさしずめプール付きのアパートが借りられる。僕のオフィスは東京の原宿にあるのだが、やはり駐車場はひと月五万五千円で、半径四百メートル以内どこも満車なのである。ついでに百円パークも満車。つまり、朝、車に乗って行くとどこにもとめられず、オフィスの周りを永遠にぐるぐる回り続けるだけの、着陸不能の壊れたアポロのようになる。




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